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アクティブ運用とパッシブ運用の違いとは?

By Staff | 2025-06-18

Category: インデックス投資

米国株投資を始める前に知っておきたい運用スタイルの基本

 

アメリカ株式市場は、世界中の投資家にとって魅力的な投資先です。

しかし、その中で「どのように投資するか」という運用方法については、多くの選択肢があります。代表的なものが、「アクティブ運用」と「パッシブ運用」です。

本記事では、それぞれの特徴やメリット・デメリット、そしてどちらを選ぶべきかを、投資初心者にもわかりやすく解説します。

 

アクティブ運用とは?

 

アクティブ運用とは、プロのファンドマネージャーや投資家が市場を分析し、「この銘柄は今後上がる」「このセクターは有望だ」といった判断をもとに、積極的に銘柄を選び売買を行う運用方法です。

 

アクティブ運用のメリット

 

  • 市場平均を上回るリターンを狙える
    うまく運用すれば、S&P500などのインデックスより高いリターンが得られる可能性があります。

     

  • 特定のテーマに投資できる
    たとえばAI、再生エネルギー、ヘルスケアなど、将来性のある分野に集中して投資することも可能です。

     

  • 柔軟な運用
    市場環境の変化に応じて、銘柄を入れ替えるなどの対応が可能です。

 

アクティブ運用のデメリット

 

  • コストが高い
    ファンドマネージャーの人件費などがかかるため、信託報酬が高くなりがちです。

     

  • 必ずしも市場平均を上回れない
    多くの調査で、長期的にはアクティブ運用の大半がインデックス(市場平均)に負けているという結果もあります。

 

 

パッシブ運用とは?

 

パッシブ運用とは、特定の株価指数(インデックス)に連動した投資を行うスタイルです。

たとえば、S&P500やNASDAQ100など、市場全体の動きに合わせて投資を行います。

 

パッシブ運用のメリット

 

  • 低コスト

    銘柄選びや売買の判断が不要なため、信託報酬などの手数料が非常に安く抑えられます。

     

  • 安定した分散投資
    インデックスは複数の銘柄で構成されているため、自然にリスク分散が行われます。

     

  • 初心者にも分かりやすい
    特定の銘柄選定の知識がなくても、米国市場全体に投資できるため、長期保有に適しています。

 

パッシブ運用のデメリット

 

  • 短期での大きなリターンは期待しにくい
    市場全体に連動するため、「爆発的な上昇」はあまり期待できません。

     

  • 下落時にもそのまま影響を受ける
    市場が下落すれば、パッシブファンドも当然値下がりします。

 

 

実際のパフォーマンス比較

 

米S&P Dow Jones社が発表している「SPIVA(スパイバ)レポート」によると、過去10年間で約80%以上のアクティブファンドがS&P500に勝てていないというデータがあります。

 

つまり、多くのプロが頑張っても、結局はインデックス投資のリターンに届かないケースが多いのが現実です。

 

特に長期投資を前提とした場合、低コストで市場全体に投資できるパッシブ運用が、結果的に有利になる可能性が高いといえます。

 

 

日本人投資家にとっての選び方

 

初心者におすすめなのはパッシブ運用

 

  • 初めて米国株投資を始める方には、VOOやVTIなどのインデックス連動型ETFから始めるのが安心です。

     

  • NISAやiDeCoとの相性も良く、長期的な資産形成に向いています。

 

アクティブ運用を活かすには?

 

  • 株式投資に慣れてきた方や、特定の分野に興味がある方は、アクティブ型のETFや投資信託を検討してもよいでしょう。

     

  • ただし、運用成績や手数料には注意が必要です。

 

コア・サテライト戦略もおすすめ

 

すべてをパッシブ運用にするのではなく、「コア(核)」部分はパッシブ運用で安定運用し、「サテライト(補完)」部分でアクティブ運用を取り入れるという方法もあります。

たとえば:

 

  • 資産の70〜80%をVOOやVTIで運用

     

  • 残りをテーマ型のアクティブファンドに振り分ける

 

といったバランス戦略が、多くの個人投資家にとって現実的です。

 

 

まとめ

 

アクティブ運用とパッシブ運用は、それぞれにメリットとデメリットがあります。

 

市場に勝ちたいならアクティブ、着実な資産形成を目指すならパッシブ、という分け方もできますが、最も大切なのは自分の投資目的やリスク許容度に合った方法を選ぶことです。

 

米国株投資の第一歩として、まずはパッシブ運用で土台を築き、投資経験を積みながらアクティブ運用を取り入れていくのも良いアプローチです。長期的な視点を忘れず、自分の資産をしっかり育てていきましょう。

 

Tags: インデックス投資
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投資忍者 プロフィール

米国株の投資情報、個人投資家向けの投資戦略、米国株式投資関連情報などを配信しています。

「企業の業績と株価は長期的に統一する」という考えで、米国株の長期的投資をしています。オプション取引では短期的には市場はランダムに動くと考えて取引しています。

元米国不動産アナリスト。米国MBA保有。海外生活約25年。個人投資家兼オプショントレーダー。