
米国ETFを購入する方法|国内主要ネット証券とIB証券の徹底解説【初心者向け】
By Staff | 2025-08-17
Category: インデックス投資
米国ETFは、日本人投資家にとって最も身近で人気のある投資商品のひとつです。
ひとつのETFでアメリカ企業全体に投資できるため、分散投資や長期的な資産形成に非常に適しています。
特にS&P500やNASDAQ100に連動するETFは知名度が高く、多くの投資家が資産運用の中心に据えています。初心者にとっても始めやすく、経験豊富な投資家にとってもポートフォリオの柱となり得る存在です。
それでも、「実際にどの証券会社を選べばよいのか」「どうやって注文すればよいのか」と悩む人は少なくありません。
本記事では、米国ETFを購入するための基本的な流れを整理し、日本国内で利用者の多い主要ネット証券3社の特徴を紹介します。
さらに、低コストで世界的に利用されているIB証券についても触れ、投資家が自分に合った選択をできるよう解説します。
米国ETF購入の基本ステップ
米国ETFの購入方法は、どの証券会社でも大まかな流れは共通しています。
まずは米国株取引に対応した証券口座を開設し、本人確認書類やマイナンバーを提出する必要があります。
口座が開設されたら日本円を入金し、その資金を米ドルに両替するか、円貨決済を利用して取引を行います。
最近では円貨決済を利用する投資家も増えており、外貨両替の手間を省ける点が支持されています。
取引の準備が整ったら、購入したいETFのティッカーシンボルを検索します。
たとえば、VOOはS&P500、QQQはNASDAQ100、VTIは米国株式市場全体を対象としています。
銘柄を選んだら、購入株数を入力し、成行注文か指値注文かを選択します。
成行注文はすぐに約定しますが、指値注文は希望する価格に達したときのみ成立します。
米国市場は日本時間の夜から早朝にかけて開いているため、注文を出すタイミングによってはすぐに約定しない場合もあります。
初めての投資ではやや複雑に感じるかもしれませんが、一度経験すれば流れは単純で、次からはスムーズに取引できるようになります。
日本の主要ネット証券会社の特徴
SBI証券
SBI証券は、日本国内で最も利用者の多いネット証券のひとつであり、米国ETFの取引環境も整っています。
取引ツールが直感的でわかりやすく、銀行サービスとの連携によって為替コストを抑えられる点が魅力です。
初心者から中級者まで幅広い層に選ばれており、米国ETFを始める際の定番的な証券会社といえます。
楽天証券
楽天証券は、楽天グループのサービスを利用している投資家にとって特に人気があります。
楽天ポイントを投資に利用できるため、日常生活と投資を結びつけられる点がユニークです。
また、スマホアプリ「iSPEED」の操作性が高く、外出先でも手軽に取引できます。
米国株や主要指数のリアルタイム情報が充実しており、情報を重視する投資家にも適しています。
マネックス証券
マネックス証券は、米国株やETFの取扱銘柄が豊富であることが特徴です。
情報提供や学習コンテンツも充実しており、投資初心者が学びながら取引できる環境が整っています。
また、高機能な取引ツールを利用できるため、より詳細な分析や注文を行いたい投資家にとっても頼れる選択肢です。
海外証券会社(Interactive Brokers: IB証券)
IB証券(Interactive Brokers)は、世界的に利用されている海外の大手証券会社です。
最大の魅力は取引コストの低さであり、国内証券と比べても圧倒的に低水準です。
特に長期的に投資を続ける場合、手数料の差は将来のリターンに大きな影響を与えるため、コストを重視する投資家にとって強力な選択肢となります。
さらに、IB証券では米国ETFだけでなく世界各国の株式やETFにアクセスできるため、国際的に分散投資を行いたい人にも適しています。
加えて、プロ仕様の高機能ツールが利用可能であり、本格的な投資を志す上級者に向いています。
ただし、注意点もあります。
英語での操作やサポートが基本であること、日本から利用する場合は海外送金や税務処理に工夫が必要になることなど、初心者にとってはハードルが高く感じられる部分があります。
それでも「手数料の安さ」を最優先する投資家にとって、IB証券は無視できない存在です。
証券会社を選ぶ際のポイント
証券会社を選ぶときには、単純に「どこが一番安いか」だけではなく、自分の投資スタイルに合ったサービスかどうかを見極めることが大切です。
たとえば、幅広いETFを取引したい人は取扱銘柄数を重視すべきですし、初心者であれば使いやすいツールや学習コンテンツが整っている証券会社が安心です。
長期投資を前提にしている場合は、為替コストや取引手数料といった細かいコストの差が積み重なるため、コスト面を比較することも欠かせません。
初心者が注意すべきポイント
米国ETFの投資を始めるにあたり、初心者が特に気をつけるべき点はいくつかあります。
まず、米ドル建ての資産を持つ以上、為替変動の影響を受けるという点です。
円高になると評価額が下がり、円安では上がるため、為替リスクを理解した上で投資を続ける必要があります。
次に税金の問題があります。米国ETFの分配金には米国で源泉徴収が行われ、日本国内でも課税対象となります。
確定申告で外国税額控除を利用することで二重課税を避けられる場合があるため、税務の仕組みを把握しておくことが大切です。
また、短期的な売買を繰り返すとコストがかさむだけでなく、本来の長期投資の効果を損なう可能性があります。
米国ETFは中長期で保有することで力を発揮する商品であることを意識し、長い目で投資を続けることが望ましいでしょう。
まとめ
米国ETFは、日本の投資家が海外資産にアクセスし、分散投資を実現するための強力なツールです。
国内の大手ネット証券であるSBI証券、楽天証券、マネックス証券を利用すれば、初心者でも安心して取引を始めることができます。
そして、取引コストを最小限に抑えたい投資家にとっては、IB証券という選択肢も検討に値します。
まずは国内証券で少額から取引を経験し、取引の流れに慣れたうえで、自分に合った証券会社や投資スタイルを見つけていきましょう。米国ETFは、長期的な資産形成の強力な味方となるはずです。
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投資忍者 プロフィール
米国株の投資情報、個人投資家向けの投資戦略、米国株式投資関連情報などを配信しています。
「企業の業績と株価は長期的に統一する」という考えで、米国株の長期的投資をしています。オプション取引では短期的には市場はランダムに動くと考えて取引しています。
元米国不動産アナリスト。米国MBA保有。海外生活約25年。個人投資家兼オプショントレーダー。