
インデックス投資でよく使われる専門用語集|基礎から応用まで解説
By Staff | 2025-09-05
Category: インデックス投資
インデックス投資は「低コストで分散投資できる」というシンプルな仕組みが魅力ですが、実際に学び始めると数多くの専門用語が出てきます。
用語を理解しないまま投資を続けると、思わぬ誤解や判断ミスにつながることもあります。
そこで本記事では、インデックス投資に関連して頻繁に使われる言葉を整理し、基礎から応用まで体系的に解説します。
基本用語
まずはインデックス投資の入り口で必ず目にする基本的な言葉です。
インデックス(Index):市場全体の値動きを示す指標で、S&P500やNASDAQなどが代表例です。投資信託やETFは、これらの指標に連動する形で運用されます。
ETF(上場投資信託):証券取引所に上場し、株式のように売買できる投資信託です。流動性が高く、リアルタイムで取引できる点が特徴です。
投資信託(Mutual Fund):複数の投資家から集めた資金をまとめて運用する仕組みです。非上場型のため、1日1回の基準価額で取引されます。
ベンチマーク:ファンドの成績を測る基準となる指数です。たとえば、S&P500に連動するファンドであればS&P500がベンチマークとなります。
運用・パフォーマンス関連用語
投資成果を正しく理解するには、リスクやリターンを測るための言葉を知っておくことが欠かせません。
リターン:投資によって得られる利益を指します。単年度では大きく変動しますが、長期的には複利効果によって資産が成長していきます。
リスク:価格変動の大きさを意味します。一般的には「ボラティリティ」とも呼ばれ、数値が大きいほど値動きが激しいことを示します。
トラッキングエラー:ファンドがベンチマークからどの程度ずれているかを表します。インデックスファンドはこの数値が小さいほど優秀です。
シャープレシオ:リスクに対してどれだけ効率的にリターンを得ているかを測定する指標で、投資商品の比較に役立ちます。
コスト関連用語
インデックス投資の大きな強みは「低コスト」です。
コストを理解することは、長期投資の成果を左右します。
信託報酬(運用管理費用):ファンドを保有している間に継続的にかかる費用です。数%の差でも長期では大きな影響を及ぼします。
売買手数料:ETFや投資信託を購入・売却するときに証券会社に支払う費用です。近年は無料化が進んでいます。
経費率(Expense Ratio):ファンドの運営に必要な費用を総合的に示す割合です。低ければ低いほど投資家に有利です。
株式市場に関する用語
株価の動きを理解するうえで欠かせないのがバリュエーションや配当に関する言葉です。
PER(株価収益率):株価が企業利益の何倍であるかを示す指標。数値が高いほど「割高」と判断されやすいです。
PBR(株価純資産倍率):株価が純資産に対してどれくらいの倍率かを示します。1倍を下回ると割安とみなされることもあります。
配当利回り:株価に対する年間配当金の割合。高すぎる場合は減配リスクに注意が必要です。
時価総額:企業や市場の規模を示す数値で、インデックスの構成比率を決める要素となります。
インデックス投資特有の用語
インデックス投資を続けるうえで頻繁に使われる概念を理解しておきましょう。
- ドルコスト平均法:一定額を定期的に投資する手法で、価格変動リスクを平準化します。
- リバランス:資産配分が崩れた際に、当初の割合に戻す行為です。リスクを管理するうえで重要です。
- アセットアロケーション:株式、債券、現金など資産をどのように分配するかを示します。長期投資では戦略の基盤になります。
セクターETF:特定の産業分野(テクノロジー、金融、ヘルスケアなど)に特化したETFです。コア投資というよりサテライト的な役割を担います。
税制・制度関連用語
日本で投資する際に避けて通れないのが税制や制度に関する言葉です。
- NISA(少額投資非課税制度):投資で得られる利益が非課税になる制度で、長期的な資産形成に有効です。
- iDeCo(個人型確定拠出年金):老後資金を積み立てるための制度で、掛金が所得控除の対象となります。
外国税額控除:米国ETFなどを通じて発生する二重課税を調整する仕組みで、海外資産投資に欠かせない知識です。
応用・最新動向の用語
近年は投資テーマの多様化が進み、従来のインデックスに加えて新しいタイプのファンドが登場しています。
スマートベータ:単純な時価総額加重型ではなく、バリューやクオリティなど要因に基づいて設計された指数です。
ESG投資:環境・社会・ガバナンスを考慮した企業に投資するアプローチで、長期的な注目が高まっています。
テーマ型ETF:AIやクリーンエネルギーなど特定テーマに連動するETF。トレンドを反映しやすい一方で、変動リスクが大きい点に注意が必要です。
レバレッジETF:指数の値動きを数倍に拡大して追随するETF。短期投資向きであり、長期投資には不向きです。
まとめ
インデックス投資を正しく理解するには、基礎から応用まで幅広い専門用語を押さえることが欠かせません。
リターンやリスクを評価するための言葉、コストに関する用語、そして制度関連の知識は、長期投資を続けるうえでの必須要素です。
すべてを一度に覚える必要はありませんが、投資を実践しながら少しずつ理解を深めることで、判断の精度が高まり、安心して資産形成を進められるでしょう。
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投資忍者 プロフィール
米国株の投資情報、個人投資家向けの投資戦略、米国株式投資関連情報などを配信しています。
「企業の業績と株価は長期的に統一する」という考えで、米国株の長期的投資をしています。オプション取引では短期的には市場はランダムに動くと考えて取引しています。
元米国不動産アナリスト。米国MBA保有。海外生活約25年。個人投資家兼オプショントレーダー。