
Amazon、2025年第2四半期決算で売上13%増・純利益35%増 AWSと北米事業が牽引
By Staff | 2025-08-12
Category: マーケット情報
米Amazon.com, Inc.(NASDAQ: AMZN)は2025年7月31日、2025年第2四半期(4〜6月期)の決算を発表しました。
全事業セグメントで売上が前年同期を上回り、特に北米事業とクラウドサービス「AWS」の成長が顕著でした。
四半期売上は1,677億ドルと前年同期比13%増加し、営業利益は191億ドルと大幅増。
純利益は181億ドルで前年の135億ドルから35%増となりました。EPSも1.68ドルに上昇し、利益率改善が確認されました。
📌 決算ハイライト(Q2 2025)
- 売上高:1,677億ドル(前年比+13%)
- 純利益:181億ドル(前年比+35%)
- 営業利益:191億ドル(前年146億ドル)
- EPS(希薄化後):1.68ドル(前年1.26ドル)
- AWS売上:308億ドル(+17%)
- 北米売上:1,001億ドル(+11%)
- 国際売上:367億ドル(+16%)
- 営業キャッシュフロー:325億ドル(前年252億ドル)
- 設備投資:Q2で314億ドル(AWSインフラと物流拡大が中心)
- 主な投資:Anthropic(AI企業)へ13億ドル追加投資、Rivian株評価益3.88億ドル
2025 Tax Act効果:米国キャッシュ税負担の大幅減少見込み
セグメント別動向
- 北米事業:売上1,001億ドル(+11%)。単価上昇や広告売上増加が寄与。営業利益は75億ドルに拡大。
- 国際事業:売上367億ドル(+16%)。為替追い風と欧州・インド市場での販売拡大が要因。営業利益14億ドル。
- AWS:売上308億ドル(+17%)。生成AIや機械学習需要でクラウド利用拡大。営業利益101億ドル。
キャッシュフローと投資
営業キャッシュフローは325億ドルと堅調に推移。
フリーキャッシュフローは181億ドルに減少しましたが、これはAWSデータセンターや物流インフラ拡大のための設備投資が増えたためです。
特にAI分野への戦略的投資が目立ちます。
AI企業Anthropicに13億ドルの追加投資を実施し、年内にさらに14億ドルを予定。電気自動車メーカーRivian株では3.88億ドルの評価益を計上しました。
税制改正の影響
2025年7月に成立した「2025 Tax Act」により、米国内での設備投資や研究開発費用の即時償却が復活。
Amazonはこの制度により、今後の米国内キャッシュ税負担が大きく軽減されると予想しています。
リスク要因
- 小売・クラウド・広告分野での競争激化(Walmart、Microsoft Azure、Google Cloudなど)
- 中国・インド市場での外資規制やデータ規制
- サプライチェーン依存による部品供給リスク
- 生成AI利用に伴う知的財産権侵害リスク
- 独禁法・消費者保護関連訴訟リスク
今後の見通し
Amazonは2025年第3四半期の売上を1,740億〜1,795億ドル(前年比+10〜13%)と予想。
営業利益は155億〜205億ドルのレンジを見込んでいます。
AWSの成長とAIサービス拡充、物流効率化を柱に、今後も安定的な成長を目指します。
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「企業の業績と株価は長期的に統一する」という考えで、米国株の長期的投資をしています。オプション取引では短期的には市場はランダムに動くと考えて取引しています。
元米国不動産アナリスト。米国MBA保有。海外生活約25年。個人投資家兼オプショントレーダー。