
【Amazon決算】2025年Q1は純利益+64%|AWS・広告がけん引、投資とリスクも拡大中
By Staff | 2025-06-17
Category: マーケット情報
世界最大級のテック企業**Amazon.com(AMZN アマゾン)**が、2025年第1四半期の決算を発表しました。
売上・利益ともに力強い成長を記録し、特にAWS(クラウド)や広告収益が好調に推移しました。
一方で、為替の逆風や法的リスクへの警戒も必要です。
✅ 主な決算ハイライト(2025年1月〜3月)
- 売上高:1,556億6,700万ドル(前年比 +9%)
- 営業利益:184億500万ドル(+20%)
- 純利益:171億2,700万ドル(+64%)
1株当たり利益(希薄後EPS):1.59ドル(前年 0.98ドル)
為替の影響を除くと、実質売上成長率は+10%。
AWSの急成長が引き続き全体をけん引しています。
✅ セグメント別パフォーマンス
● AWS(Amazon Web Services)
- 売上:292億6,700万ドル(前年比 +17%)
- 営業利益:115億4,700万ドル(+23%)
- 大規模な設備投資:204億6,400万ドル(前年同期の約2.5倍)
減価償却費も大幅増:43億9,000万ドル
クラウド需要の拡大に対応し、データセンターへの投資を積極化中です。
● 北米事業
- 売上:928億8,700万ドル(+8%)
営業利益:58億4,100万ドル
Eコマース、Prime、広告の成長に支えられ堅調に推移。
● 国際事業
- 売上:335億1,300万ドル(+5%、為替調整後+8%)
営業利益:10億1,700万ドル
為替の逆風がやや重荷となったものの、実質的な成長は続いています。
✅ 売上構成と収益源
Amazonの売上は多様な事業によって構成されています:
- オンラインストア:574億700万ドル
- 実店舗(Whole Foodsなど):55億3,300万ドル
- サードパーティ販売手数料:365億1,200万ドル
- 広告サービス:139億2,100万ドル(高利益率で成長)
- サブスクリプション(Primeなど):117億1,500万ドル
- AWS:292億6,700万ドル
広告とAWSは今後の収益ドライバーとして注目されています。
✅ 財務体質とキャッシュフロー
- 営業キャッシュフロー:170億1,500万ドル(前年より減少)
- フリーキャッシュフロー(12ヶ月):259億2,500万ドル(前年から減少)
- 現金および有価証券残高:946億ドル(12月末比減少)
- 長期債務:533億7,400万ドル
大規模な設備投資を進めつつも、堅調な財務管理が続いています。
✅ 契約・在庫・リース関連の注目ポイント
- 総資産:6,432億ドル(前四半期から増加)
- 株主資本:3,058億ドル
- リース負債総額:921億ドル
- 契約上の将来債務総額:3,573億ドルにのぼる
長期債務、リース、メディアコンテンツ、エネルギー、設備投資、ソフトウェアなど多岐にわたる
Prime Videoなどに関連するデジタルコンテンツ費用は四半期で51億ドルと高水準です。
✅ 主なリスクと訴訟
Amazonが開示した重要リスク項目は以下の通りです:
- 為替リスク:Q1で売上に14億ドルのマイナス影響
- 競合とテクノロジーの進化:EC・クラウド・生成AIの競争激化
- 知的財産関連の訴訟・リスク:AI技術を巡る権利侵害リスクが増大中
- 法規制リスク:世界中で独禁法、労働法、プライバシー関連の調査が継続
- 在庫・物流の課題:需要予測ミスや季節性、消費者トレンド変化による損失可能性
システム停止リスク:自然災害やサイバー攻撃などによるサービス中断のリスク
これらは今後の業績・株価に影響を与える可能性があります。
✅ 今後の見通し(2025年Q2)
- 売上予想:1,590億〜1,640億ドル(前年比 +7〜11%)
営業利益予想:130億〜175億ドル(前年同期は147億ドル)
為替の影響は限定的としつつ、インフラ投資の加速と収益バランスの維持が焦点となります。
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投資忍者 プロフィール
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「企業の業績と株価は長期的に統一する」という考えで、米国株の長期的投資をしています。オプション取引では短期的には市場はランダムに動くと考えて取引しています。
元米国不動産アナリスト。米国MBA保有。海外生活約25年。個人投資家兼オプショントレーダー。