
為替リスクとは?米国株投資で押さえておきたい基礎知識と対策方法
By Staff | 2025-08-14
Category: 投資の基礎知識
米国株投資は、株価の変動だけでなく「為替レートの変動」にも影響を受けます。
円と米ドルの交換レートは日々変動しており、その変化によって円換算での利益や損失が増減します。
例えば株価が上昇しても、円高になれば最終的なリターンは減る可能性があります。
逆に、株価が横ばいでも円安が進めば利益が膨らむこともあります。
2. 為替リスクとは?
為替リスクとは、外国通貨との交換レートの変動によって資産価値や収益が変化することを指します。
米国株の場合、円を米ドルに換えて投資するため、このリスクは避けられません。
- 円高 → 円の価値が上昇し、ドル建て資産の円換算額が減少
- 円安 → 円の価値が下落し、ドル建て資産の円換算額が増加
3. 為替が投資に与える影響
為替は株価とは独立して動きます。そのため、株価上昇と為替変動が組み合わさった結果が最終リターンとなります。
例:
- 株価+10%・円高10% → 利益がほぼ相殺
- 株価0%・円安10% → 円換算で約10%の利益
このように、為替変動は投資成果を大きく左右します。
4. 為替リスクの具体例
米国株を100万円分購入し、1ドル=100円のときに投資したとします。
その後、株価が20%上昇したものの、為替が1ドル=90円に円高になった場合、円換算の評価額はほぼ横ばいか、場合によってはマイナスになる可能性があります。
逆に、株価が変わらなくても1ドル=110円に円安が進めば、為替差益によって評価額が上がります。
5. 為替リスクの対策方法
為替リスクを完全にゼロにすることはできませんが、影響を抑える方法はあります。
- 為替ヘッジ付きETFや投資信託を利用する
- 投資期間を長期に設定し、短期的な変動を平準化する
- 米ドル、ユーロなど複数通貨で資産を分散
- 米ドル資産を将来の海外支出(旅行・留学・移住など)に充てる
長期投資をしていると、為替は円高・円安を繰り返すため、短期の予測よりも「時間分散」が有効になるケースも多いです。
6. 為替相場の主な変動要因
為替はさまざまな要因で動きます。代表的なものは以下の通りです。
- 金利差:米国FRBと日銀の政策金利差が円高・円安の方向を左右
- 経済指標:GDP、雇用統計、インフレ率などの結果によって変動
- 政治・地政学的要因:選挙、国際関係、戦争や貿易摩擦
これらは短期的な急変動を起こすこともあり、経済ニュースをチェックする習慣は有効です。
7. まとめ
米国株投資では、為替リスクは避けられない要素です。
株価だけに注目するのではなく、為替の影響も計算に入れて投資判断を行うことで、予想外の損失を防ぐことができます。
長期・分散・ヘッジの3つの視点を組み合わせれば、為替変動の影響をうまくコントロールできます。
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投資忍者 プロフィール
米国株の投資情報、個人投資家向けの投資戦略、米国株式投資関連情報などを配信しています。
「企業の業績と株価は長期的に統一する」という考えで、米国株の長期的投資をしています。オプション取引では短期的には市場はランダムに動くと考えて取引しています。
元米国不動産アナリスト。米国MBA保有。海外生活約25年。個人投資家兼オプショントレーダー。