
マネックス証券の米国株手数料・為替コスト徹底解説|ETF買付無料の仕組みとは
By Staff | 2025-10-04
Category: インデックス投資
米国株投資を始めるとき、多くの人がまず注目するのは有名企業の株価や将来性かもしれません。
しかし、実際には売買手数料や為替スプレッドといったコストが、長期的なリターンに少なからず影響を与えます。
最初は気づきにくい部分ですが、積み重なると投資成果を左右する要素になり得るのです。
そのなかで、マネックス証券は国内大手ネット証券の中でもユニークな特徴を持っています。
円貨決済での為替手数料無料化や、対象ETFの買付手数料を後日キャッシュバックする仕組みなど、他社とは異なるアプローチで投資家をサポートしています。
この記事では、マネックス証券を利用して米国株を取引する際にかかる手数料や為替コストを整理し、投資スタイルごとのメリットや注意点を分かりやすく解説していきます。
マネックス証券の米国株サービスの概要
マネックス証券は、米国株の取扱銘柄数が約7,000銘柄に上り、NASDAQやNYSEに上場する主要企業からETF、ADR銘柄まで幅広く取引できます。
夜間取引(プレマーケットやアフターマーケット)にも対応しており、日本時間の朝から深夜まで発注できる柔軟さは、多忙な個人投資家にとって利便性が高いポイントです。
また、取引ツールやアプリの操作性も定評があり、情報提供サービスも充実。
米国株に特化したキャンペーンや特典を定期的に展開している点も特徴です。
売買手数料の仕組み
マネックス証券の米国株売買手数料は、約定代金の0.45%(税込0.495%)です。最低手数料は0ドル、上限は1取引あたり22ドル(税込)と設定されています。
例えば、1,000ドル分の株式を購入する場合は約5ドルの手数料、10,000ドルの取引であれば上限の22ドルが適用されます。
少額取引を重ねる投資家にはやや割高に感じられるかもしれませんが、大口投資では上限が効いてくるため、負担を抑えられる仕組みです。
さらにマネックスには、「米国ETF買い放題プログラム」があります。
対象ETFを購入した場合、かかった買付手数料が後日キャッシュバックされるため、実質的に無料で投資できるのです。
S&P500や全米株式に連動するETFも対象に含まれており、インデックス投資家には魅力的な制度といえるでしょう。
為替コストの実際
米国株取引では、円をドルに換える際に発生する為替手数料も無視できません。
マネックス証券の大きな特徴は、日本円からドルへの両替時の為替手数料が無料になる点です。
つまり、日本円のまま米国株を購入しても、買付時には為替スプレッドがかかりません。
ただし、米国株を売却して日本円に戻すときには、1ドルあたり25銭のスプレッドが発生します。
買付はゼロでも、売却時にコストがかかる仕組みになっているため、投資家はこの点を理解しておく必要があります。
また、外貨建てでドルを保有しておきたい場合には、通常の為替取引を通じてドルを購入することもできます。
その際には通常の為替スプレッドが発生しますが、円貨決済を使えば多くの投資家にとって十分シンプルでわかりやすい選択肢になるでしょう。
隠れたコストや注意点
マネックス証券では、米国株の配当金は原則として米ドルで支払われます。
その後の受け取り方法については、円貨での入金にするか、米ドルのまま受け取るかを設定で選ぶことができます。
円貨受取を選んだ場合は、証券会社側で為替換算が行われ、その際にスプレッドが反映される可能性があります。
長期的に配当を重視する投資家にとっては、この為替コストがじわじわと効いてくる点に注意が必要です。
一方、ドル受取を選べば、配当を外貨のまま保有したり再投資したりできるため、為替コストを回避することが可能です。
ただしこの場合は、ドル資金の管理や再投資の手間も伴うため、自分の投資スタイルに合わせた選択が求められます。
さらに、売却時の取引には SEC Fee(米国証券取引委員会への報告料)など小さなコストも発生します。
金額はごくわずかですが、取引報告書で確認しておけば安心です。
マネックス証券はどんな投資家に向いているか
マネックス証券は、特に米国株インデックス投資を長期で積み立てたい投資家に向いています。
買付時の為替手数料がゼロであるため、日本円のままS&P500や全米株式ETFを購入しても余計なコストは発生しません。
さらに「米国ETF買い放題プログラム」を利用すれば、対象ETFの買付手数料がキャッシュバックされ、実質的に無料で投資を続けられる点も大きな魅力です。
外貨管理を避けたい人にとっても、円貨決済だけで投資が完結するシンプルさは安心感につながります。
一方で、ドルを資産として保有したい投資家向けには、auじぶん銀行との外貨連携サービスを通じてドルを証券口座に振り替える方法も用意されています。
ただし、円から直接米国株を買う場合は常に為替コストが0銭のため、通常のインデックス投資であれば特別に銀行連携を利用する必要はありません。
まとめ
マネックス証券の米国株取引は、「買付時為替手数料ゼロ」と「ETF買付手数料キャッシュバック」という二つの仕組みによって、他社にはないメリットを提供しています。
特に、インデックスETFを通じて長期で積み立てたい投資家にとっては、低コストかつシンプルな選択肢になるでしょう。
ただし、売却時や配当受け取り時には為替コストがかかるため、完全にゼロコストというわけではありません。
自分の投資スタイルに照らして、メリットと注意点を理解したうえで利用することが大切です。
また、マネックス証券だけでなく他の主要ネット証券と比較したときの違いを把握しておくと、より自分に合った証券会社を選びやすくなります。
その全体像については、以下の記事で整理しています。
米国株取引コスト・手数料完全ガイド|主要ネット証券を徹底比較
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投資忍者 プロフィール
米国株の投資情報、個人投資家向けの投資戦略、米国株式投資関連情報などを配信しています。
「企業の業績と株価は長期的に統一する」という考えで、米国株の長期的投資をしています。オプション取引では短期的には市場はランダムに動くと考えて取引しています。
元米国不動産アナリスト。米国MBA保有。海外生活約25年。個人投資家兼オプショントレーダー。