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【NFLX決算】Netflix 2025年Q2決算を解説|増収増益で好調維持、広告&海外戦略が奏功
By Staff | 2025-07-27
Category: マーケット情報
2025年7月18日、Netflix(ティッカー:NFLX)は2025年第2四半期(4月〜6月)の決算を発表しました。
会員数の非開示という大きな方針転換を行った一方で、収益性は過去最高水準を維持し、売上・営業利益・純利益ともに2桁成長を記録しました。
広告付きプランの拡大とグローバル戦略が奏功した四半期となりました。
✅主要業績ハイライト(前年同期比)
- 売上高:110.8億ドル(+16%)
- 営業利益:37.7億ドル(+45%)
- 営業利益率:34.1%(前年27.2%)
- 純利益:31.3億ドル(+46%)
- EPS(1株利益):$7.19(前年$4.88)
営業キャッシュフロー:24.2億ドル(+88%)
※通期上半期(1月〜6月)の売上は216.2億ドル(+14%)、純利益は60.2億ドル(+34%)
📈成長の背景と事業戦略
広告付きプランの成長
- 多様な価格帯を提供し、ユーザー層の拡大に成功
- 広告収入の拡大が収益の柱に
会員数の非開示へ
- 2025年Q1から「会員数の四半期開示」を廃止
- 今後は「売上高」と「営業利益率」を業績の主要指標として重視
グローバル展開
- 海外市場が全売上の55%、費用の29%を占める
- 為替リスクへの対応として、為替ヘッジ契約やユーロ建社債を活用
🎬コンテンツ投資と財務体質
コンテンツ資産と投資
- コンテンツ資産残高:320.9億ドル(6月末時点)
- 今後もオリジナル作品への積極投資を継続
- コンテンツ未計上契約額:153億ドル+将来的な「未知の義務」最大40億ドル見込み
キャッシュフローと流動性
- 営業キャッシュフローは大幅増(前年同期比+88%)
- 手元資金:83.9億ドル(前期末比−11.9億ドル)
- 債務残高:144.5億ドル(ネットベースで−11.3億ドル)
資本政策:株主還元を強化
- 自社株買い:52億ドル(上半期で523万株を買い戻し)
- 買戻し残高:120億ドル(現在の枠内で残額あり)
⚠️注目すべきリスク・課題
- 為替リスク:ドル高が売上の押し下げ要因に(恒常為替ベースでは+17%成長)
- ブラジル税務訴訟:6億ドル規模の非所得税問題を抱えるが、引当金は未計上
- 法的リスク:従業員関係、ビジネス慣行、特許訴訟などが継続中
- コンテンツ負債と将来の支払い義務:多額の将来支出が見込まれる点は財務の注意点
🔮今後の見通しと注目点
Netflixは今後も「営業利益率の維持・拡大」を重視しつつ、以下の点に注力するとしています:
- 広告付きプランの最適化と収益化
- グローバルなオリジナル作品への投資
- キャッシュ創出力を活かした株主還元
- 為替変動への柔軟な対応
- 流動性確保による安定的な資金運用と債務削減
✍️編集部コメント
Netflixの2025年Q2決算は、営業利益率34.1%という過去最高レベルの利益体質を示しました。
広告付きプランの拡充、コンテンツ投資の強化、そして財務健全性の維持というバランスのとれた戦略が功を奏しています。
「会員数」よりも「収益性」にフォーカスする姿勢は、成熟フェーズに入った企業としての自信の表れとも言えます。
米国株投資家にとって、今後も注目すべき銘柄のひとつです。
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投資忍者 プロフィール
米国株の投資情報、個人投資家向けの投資戦略、米国株式投資関連情報などを配信しています。
「企業の業績と株価は長期的に統一する」という考えで、米国株の長期的投資をしています。オプション取引では短期的には市場はランダムに動くと考えて取引しています。
元米国不動産アナリスト。米国MBA保有。海外生活約25年。個人投資家兼オプショントレーダー。