
米国債とは?初心者にもわかる仕組み・種類・買い方を解説
By Staff | 2025-06-15
Category: 米国債
米国債は、「世界で最も安全な資産」とも呼ばれる金融商品です。アメリカ政府が発行しており、一定期間保有することで利子を受け取り、満期時には元本が返ってくる仕組みです。
株式のように価格が大きく変動しにくいため、安定した運用をしたい人に向いています。
この記事では、投資初心者の方でも理解できるように、米国債の基礎知識からメリット・デメリット、購入方法までをわかりやすく解説します。
米国債とは?
米国債(U.S. Treasuries)とは、アメリカ合衆国の財務省が発行する国債です。
国がお金を借りるために発行する借用証書のようなもので、政府の信用を背景にしているため、非常に信用度が高いとされています。
米国債を購入すると、投資家は政府にお金を貸すことになり、その見返りとして定期的な利子(利払い)を受け取り、最終的に元本が返済されます。
米国債の種類
米国債には、保有期間や特徴に応じていくつかの種類があります。主に以下の4つが代表的です。
短期国債(T-Bills)
償還期間が1年未満の債券で、利払いはなく、割引価格で購入して満期時に額面金額を受け取るタイプです。
たとえば、950ドルで買って満期に1,000ドルを受け取るといった形です。
中期国債(T-Notes)
償還期間が2年〜10年の債券で、半年ごとに利息が支払われます。
比較的安定しており、投資家の間でも人気があります。
長期国債(T-Bonds)
償還期間が20年または30年と長く、T-Notesと同様に半年ごとの利払いがあります。
長期的に安定した収入を求める投資家に適しています。
インフレ連動債(TIPS)
インフレ率に応じて元本が調整される債券で、物価上昇による購買力の低下を防ぐことができます。
利払いもインフレ率に基づいて計算されます。
利回りの仕組みと価格の関係
米国債の利回り(Yield)は、購入価格と受け取る利息によって決まります。
金利が上昇すると既存の債券の価値は下がり、逆に金利が下がると債券の価値は上がります。
つまり、債券価格と利回りは逆の関係にあるということです。
この仕組みを理解しておくと、金利の動きに応じて有利なタイミングで購入や売却ができるようになります。
米国債の購入方法(日本からの投資)
日本の個人投資家でも、いくつかの方法で米国債に投資することが可能です。
証券会社経由で直接購入
SBI証券や楽天証券など、多くの日本の証券会社が米国債の取り扱いをしています。
口座を開設し、外貨建てで購入するのが一般的です。為替手数料やスプレッドにも注意が必要です。
米国債に投資するETF・投資信託を利用
個別の米国債を購入するのが難しい場合は、債券に分散投資するETF(例:TLT)や、投資信託を活用する方法もあります。
手軽に投資でき、少額から始められるメリットがあります。
米国債のメリット
- 高い安全性:米国政府の信用を背景にしているため、デフォルト(債務不履行)のリスクが極めて低い
- 定期的な利息収入:中期・長期債では半年ごとに安定した利息が得られる
分散投資の手段:株式中心のポートフォリオに組み合わせることで、リスクを抑えられる
米国債のデメリット
- 為替リスク:円で運用している投資家にとって、為替変動がリターンに影響を与える
- インフレリスク:金利が上昇した場合、債券価格が下落する可能性がある
利回りが比較的低い:リスクが低い分、リターンも株式などに比べると控えめ
米国債はどんな人に向いている?
以下のような方にとって、米国債は魅力的な選択肢となるでしょう。
- 元本割れのリスクをできるだけ抑えたい人
- 株式投資に不安があり、安定した運用を求めている人
- 外貨資産を保有したいと考えている人
退職後の収入源として利払いを活用したい人
まとめ
米国債は、安定性と信用力の高さから、世界中の投資家に支持されている資産です。
リスクとリターンのバランスを取りたい方にとって、非常に有効な投資手段となり得ます。
初心者の方は、金融リテラシーを高めながら、少しずつポートフォリオに組み入れていくことをおすすめします。
マーケット概況
最新記事
カテゴリー
タグ
個別株 ETF 基礎知識 インデックス投資 成長株 配当株 米国債 PLTR NVDA AMZN AVGO MSFT META AAPL GOOGL TSLA NFLX UNH GS AMD COIN IBM INTC OKLO IONQ
投資忍者 プロフィール
米国株の投資情報、個人投資家向けの投資戦略、米国株式投資関連情報などを配信しています。
「企業の業績と株価は長期的に統一する」という考えで、米国株の長期的投資をしています。オプション取引では短期的には市場はランダムに動くと考えて取引しています。
元米国不動産アナリスト。米国MBA保有。海外生活約25年。個人投資家兼オプショントレーダー。